糸箱を開ける日
Jan 29, 2026


庭にも、倉庫にも、いつの間にかたくさんの糸が集まりました。
仕事として向き合っているはずなのに、良い糸を見ると、どうしても「欲しい」という気持ちが先に立ちます。
もちろん販売のために仕入れているのですが、
「売れるだろうか」よりも前に、
「手元に置きたい」と思えるかどうか。
そんな基準で糸を選び、持ち帰り、選別し、もう一度ワインディングをする。
その一連の作業をしていると、
頭の中がすっと静かになって、理由のわからない喜びが少しずつ満ちてきます。
韓国の糸を日本に届けたい、と漠然と思っていた頃には、
想像もしていなかった実務の壁にぶつかることもあります。
これまで積み重ねてきたものが、崩れてしまいそうで、
胸がきゅっと重くなる夜もありました。
それでも、山を静かに登るように、
一日の終わりには、また不思議と気持ちが整っていきます。
ゆっくりでも、一歩ずつ。
いつも前に進み続けなくてもいい。
焦る日があっても、自分の歩幅で、
正直に、進んでいくこと。